2026.01.07

運送業はやばい?本当の実態と転職前に知っておくべきポイント

「運送業はやばい」という噂を耳にしたことはありませんか?実際、運送業には厳しい労働環境や待遇面での問題が存在するのは事実です。しかし、すべての運送会社がブラック企業というわけではありません。

この記事では運送業の実態を明らかにし、転職前に知っておくべきポイントをご紹介します。

運送業がやばいと言われる理由とは

運送業がネガティブな評価を受ける背景には、他の業種と比較して厳しい労働条件があります。

長時間労働と拘束時間の実態

運送業の最大の課題は、長い拘束時間です。特に長距離輸送では、目的地までの移動に多くの時間を要します。労働基準法で、トラックドライバーの時間外労働は年間960時間までに制限されていますが、この上限を超えるケースもあるようです。

配送には時間指定便もあり、指定された時間に配達するまで仕事を終えられない場合があります。このため、ドライバーは早朝から深夜まで拘束されることもありえます。

事故や違反リスクの高さ

運送業は常に事故リスクと隣り合わせの職業です。長時間の運転による集中力低下や、大型車両特有の死角の多さが事故発生の要因となっています。

また、納期を優先するあまり速度超過などの交通違反を犯してしまうケースもあります。違反は罰金だけでなく免許停止のリスクもあり、ドライバーとしてのキャリア自体を脅かす可能性があるのです。

体力的負担が大きい仕事内容

運送業は重い荷物の積み下ろしが日常的に発生する、体力勝負の職業です。特に、建材や機械部品などの重量物を扱う場合、腰や膝に大きな負担がかかります。

長時間の運転姿勢による腰痛や、荷物の積み下ろしによる怪我のリスクも高く、年齢を重ねるにつれて体力面での不安が大きくなります。

やばい運送会社の特徴と見分け方

運送業界には、残念ながらブラック企業と呼ばれる会社も存在します。これらの会社には共通する特徴があり、転職前に見極めることが重要です。

整備をドライバーに任せる会社

本来、車両整備は自動車整備士の資格を持った整備管理者が行うべきです。しかし、中には整備管理者は名目上だけで、実際の整備作業をドライバーに任せている会社があります。

このような会社では、ドライバーが勤務時間前に出社してタイヤ交換やメンテナンスを行うことが「当たり前」とされています。整備不良による事故が発生した場合、責任の所在が曖昧になり、最終的にドライバー個人が責任を負わされるリスクもあるのです。

荷物破損を自腹で払わせる会社

運送中の荷物破損は、様々な要因で発生します。適切な荷造りがされていない、積載方法に問題があるなどが主な原因です。しかし、一部の会社では破損した商品の代金をドライバーの給料から天引きするという非常識な対応をしています。

出荷センターの荷造りが雑で破損が起きやすい状況でも、最終的に配達したドライバーが責任を負わされるケースがあります。本来は会社の保険でカバーすべき損害を、個人に負担させる企業体質は明らかな問題です。

常にドライバーを募集している会社

求人サイトで常に募集をかけている運送会社には注意が必要です。絶え間ない求人は、定着率の低さを示す重要なサインです。ドライバーが次々と辞めていくような環境では、あなた自身も長く働き続けることは難しいでしょう。

特に「即日勤務可」「未経験歓迎・高収入」などの条件が派手に掲載されている場合は警戒すべきです。魅力的な条件の裏には、過酷な労働環境が隠されている可能性が高いからです。

運送業の待遇面の問題点

運送業界の待遇面には、一般的な企業では考えられないような問題が存在します。

高速道路使用禁止の謎ルール

複数県をまたぐような長距離移動でありながら、高速道路の使用を禁止する会社があります。荷主からは高速道路料金込みの運賃を受け取っているにもかかわらず、コスト削減のため、ドライバーには一般道の使用を強いるのです。

これによりドライバーは長時間の運転を強いられ、納期に間に合わせるためには早朝からの出発や深夜の帰着を余儀なくされます。

日給月給制のリスク

正社員でありながら日給月給制を採用している会社もあります。この制度では、働いた日数に応じて給料が支払われるため、病気や怪我で休むと収入が減少します。

さらに深刻なのは、有給休暇や慶弔休暇が実質的に機能しないケースです。親族の不幸があっても休暇中の給与が支払われず、経済的な理由から十分な休みを取れないドライバーもいます。安定した収入を得るためには、体調不良でも無理して出勤するという危険な選択をせざるを得ないこともあります。

雇用契約書がない危険な会社

労働基準法では、雇用主は労働条件を明示した雇用契約書を交わすことが義務付けられています。しかし、運送業界には雇用契約書を交わさない会社が存在します。

契約書がなければ、給与条件や労働時間、福利厚生などの重要な労働条件が曖昧になります。後になって「聞いていた条件と違う」というトラブルが発生しても、証拠がなければ労働者は不利な立場に立たされます。このような会社は法令遵守の意識が低く、他の面でも問題を抱えている可能性が高いです。

やばいブラック企業を見分けるポイント

運送業界でのキャリアを考える際に最も重要なのは、働く会社選びです。以下のポイントを押さえて、ブラック企業を回避しましょう。

面接時にチェックすべき会社の状況

面接は会社の実態を知る絶好の機会です。オフィスや車両の状態から、その会社の本質を見抜くことができます。受付や社員の態度、オフィス環境などを観察しましょう。

要注意のサイン

  • 社内が雑然としている
  • 備品が壊れたままになっている
  • 電話がほとんど鳴らない(仕事量の少なさを示唆)
  • 「すぐに働けますか?」と急かされる(深刻な人手不足の表れ)
  • 社員の表情が暗い、または緊張感が漂っている

求人情報から読み取る危険信号

求人情報には、会社の本質が表れる場合があります。あまりにも好条件な給与設定や、過度に魅力的な条件には注意が必要です。

警戒すべき求人の特徴

  • 一般相場より著しく高い給与設定
  • 「未経験者歓迎・日払い可能・寮完備」などの条件が多数並ぶ
  • 同じ求人が長期間掲載され続けている(高い離職率の可能性)
  • 「即戦力」「体力に自信のある方」などの表現(教育体制の不足や過酷な労働環境)
  • 「急募」「即日勤務可能」といった焦りを感じさせる文言

社員数とトラックの状態をチェック

会社の規模や車両の状態は、経営状況や社風を反映します。以下のポイントに注目しましょう。

確認すべきポイント

  • 社員数 – 少なすぎる場合は一人あたりの業務負担が大きく、休日取得が難しい
  • トラックの外観 – 汚れや傷が多い場合はメンテナンス意識の低さを示す
  • 車両の年式 – 古すぎる車両が多い場合は設備投資を怠っている可能性
  • 社員の駐車場の車 – 従業員の車が汚れている場合は、余裕のない労働環境の表れ
  • 整備記録 – 適切な整備記録が保管されているか確認する

これらのチェックポイントを意識して面接に臨むことで、「やばい会社」を事前に見極めることができるでしょう。

運送業界でホワイト企業を選ぶコツ

運送業界にもホワイト企業は存在します。賢い選択で、やりがいのある環境で働くためのコツをご紹介します。

大手運送会社のメリット

大手運送会社は、中小企業に比べて福利厚生や労働環境が整っている傾向があります。知名度が高く社会的注目度も高いため、法令遵守への意識も強い傾向にあります。

特に上場企業や歴史のある老舗企業では、社内制度が整備され、有給休暇の取得率も高い傾向にあります。また、大手企業では車両の更新頻度も高く、最新の安全装置を搭載した車両での業務が可能です。定期健康診断や社会保険の完備など、当たり前のように思える条件も、しっかり確認することが重要です。

必ず確認すべき労働条件5つ

運送会社への転職を検討する際は、以下の5つの条件を必ず確認しましょう。

  1. 雇用契約書の有無と内容 – 労働条件が明確に記載されているか
  2. 給与体系と残業代の計算方法 – 歩合制の場合、最低保証額はあるか
  3. 休日数と有給休暇の取得実績 – 実際に休暇を取れる環境か
  4. 社会保険や福利厚生の内容 – 健康保険や厚生年金など当然加入すべき制度に入れるか
  5. 拘束時間と休憩の取り方 – 法定労働時間を守る体制があるか

これらの条件が明確に示され、実際に守られている会社を選ぶことが重要です。面接の際に遠慮なく質問し、曖昧な回答や質問をはぐらかす態度が見られた場合は注意が必要です。

資格取得で選択肢を広げる方法

運送業界でより良い条件の仕事を得るためには、資格取得が効果的です。以下の資格を持っていると、選択肢が広がります。

  • 中型自動車免許(車両総重量7.5t未満)
  • 大型自動車免許(車両総重量11t以上)
  • けん引免許(トレーラーの運転に必要)
  • フォークリフト運転技能講習修了証
  • 危険物取扱者(タンクローリーなど)

特に大型免許やけん引免許は取得に時間とコストがかかりますが、給与アップや仕事の幅を広げる効果があります。会社によっては資格取得支援制度を設けているところもあり、そうした制度の有無も会社選びの重要なポイントになります。

まとめ

「運送業はやばい」という評判は、一部の事実を反映していますが、すべての運送会社がブラック企業というわけではありません。業界には確かに長時間労働や体力的負担、事故リスクといった課題が存在します。また、一部の会社では法令違反ともいえる労働環境や待遇が横行しているのも事実です。

しかし、適切な情報収集と慎重な会社選びによって、やりがいのある環境で働くことは十分可能です。大手企業の選択、雇用契約書の確認、資格取得による選択肢の拡大など、自分自身で状況を改善するための方法は存在します。

運送業は社会を支える重要な仕事です。この記事で紹介したポイントを参考に、あなたに合った職場環境を見つけ、充実したドライバー生活を送ってください。適切な会社選びが、あなたのキャリアを左右する最も重要な決断となるでしょう。

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